長引く咳でお悩みの方はたくさんいらっしゃいますが,その原因は一つではありません。
咳そのものは気管や気管支に侵入した異物を排除する生理的な反応です。これを完全に止めることは好ましいことではありません。しかし咳が激しいと夜間眠れなかったり、胸が痛くなります。このような場合は適切な治療が必要です。
風邪などの上気道炎に伴う咳は1週間もすれば治るものですが、長引く咳はほかの原因も考えなければいけません。
一般に3週間以上続く咳を遷延性咳漱と呼び、8週以上続く咳を慢性咳漱と呼びます。
長引く咳には
咳喘息:30%ぐらいは本当の喘息に移行するといわれています。
アトピー咳漱:アトピー体質の人に起こりやすいようです。
百日咳:大人の場合は熱がないなど、診断に苦慮します。
薬剤性:血圧を下げる薬の一部に咳が副作用として出ます。
逆流性食道炎:胸やけ、げっぷが出るなどの症状を伴うことが多いようです。
副鼻腔炎:痰が出ることが多いようです。
などが原因のことがあります。
当院では必要に応じてレントゲンを撮り、血液検査をするなど、慎重に診察をすすめ、適切なお薬を処方することで長引く咳の治療を行っております。